病院見学から帰ってきて、こう感じたことはありませんか。
説明は丁寧だったし、スタッフの雰囲気も悪くなかった。なのに「ここで働けるか」と聞かれると、正直、自信を持って答えられない。質問リストを用意して、聞くことは聞いたはずなのに、結局何が分かったのか、はっきりしない。ほかの見学先と比べようとしても、何を基準に比べればいいのか分からなくなる。
こういう感覚、実は珍しくないんじゃないかなと思います。しかも僕は、これを「見る目が足りないから」だとは思っていません。見学で何を見ればいいのか、そもそも誰にも教えてもらう機会がなかっただけなんじゃないかな、と。
プレゼンのうまさに、見るべきものが見えなくなった僕の失敗
僕自身、見学のときに失敗した経験があります。案内してくれたスタッフの方のプレゼンがとても上手で、話にすっかり引き込まれてしまったんです。
聞いていて心地よかった分、その職場の本当に良いところも、逆に気になるところも、ちゃんと見ることができませんでした。上手な説明って、判断のための目を鈍らせてしまうことがあるんだなと、あとになって気づきました。
なぜ見学に行っても、判断できないのか
この失敗と、冒頭で挙げた悩みには、共通する原因が2つあると考えています。
1つ目は、見学で見せてもらえるのが、あくまで「整えられた姿」だということです。病院側も見学者に分かりやすく伝えようとしてくれますし、それ自体は悪いことではありません。ただ、その分かりやすさに、判断の目が持っていかれてしまうことがあるんです。
2つ目は、見るべきものが多すぎて、結局どこに基準を置けばいいのか分からなくなることです。見学のチェックポイントを紹介する情報を探すと、質問リストやスタッフ同士の会話、年齢分布など、たくさんの項目が挙げられています。項目が多いほど、逆にどれを重く見ればいいのか、迷ってしまうんじゃないかなと思います。
新卒で就職した人のうち、早い段階で離職してしまう割合は、業界によって差があり、医療・福祉分野は他の業界と比べても高めの水準にあることが、厚生労働省の調査からも見えてきます。就職先選びに、時間をかける価値はあるんじゃないかなと、僕は思っています。
見るものを、1つに絞る
僕がこの失敗から学んだのは、「見るものを1つに絞る」という考え方でした。項目を絞ると、見学のあとにほかの見学先と比べやすくなりますし、見学中に何を見ればいいのか迷わなくなります。
その「1つの視点」が何なのか、そしてその視点から見るべき具体的な観察ポイントや、見たい場面が見られなかったときの質問の仕方まで、実際に使える形でこちらのnoteにまとめました。
▼ 病院見学で「働けるか」が分からない人へ|OT・PTの見方3点
見学に行っても、いまいち判断できずにモヤモヤしている学生さんの、就職先選びの材料になったら嬉しいです。